ひとりひとりの2020に出会う。

2020年という、日本にとって特別な1年に向けて
スポーツを通じた絆を、
競技を支える人たちのドラマを、
世界に誇る日本の文化や芸術を、
誰もが参加できる社会貢献のあり方を、
さまざまな視点で切り取り、伝えていく。
ここでの出会いと発見を、
ひとりひとりが日本の未来を考えるきっかけに。
それが、“みんなの2020”です。

東京2020オリンピック・パラリンピック開催まで

2018.07.20

家族のサポートと白馬の自然を力に変えて。

長野県北安曇郡白馬村を拠点に活動しているマウンテンバイクのプロレーサー、平林安里(ひらばやし・あり)さん。2017年の全日本マウンテンバイク選手権大会、クロスカントリー 男子U23で優勝した期待のホープだ。

世界的なスキーリゾートとして知られる長野県の白馬村。そんな白馬村で育った安里さんも、物心がつくころにはスキーをやっていたという。マウンテンバイクとの出会いは、小学二年生のとき。スキーのトレーニングとして取り入れたものだった。しかし、2014年にマウンテンバイクの世界ジュニア選手権に参戦したことが、安里さんのアスリート人生を大きく変えた。

「自転車で世界のレベルを感じることができて、世界との差も感じて。(スキーとマウンテンバイクの)選択肢二つで悩んだんですけど、世界で戦ってみたいなっていう気持ちがあったので、マウンテンバイクを選択しました」

安里さんは「自分の技術があがっていくにつれて、難易度の高いコースでもスムーズに走れたっていう達成感」が、マウンテンバイクの魅力だという。

自身のパフォーマンスを魅せるプロとしては、どう感じているのだろう。「見てほしいところは、スピードですね。下りのジャンプとか、岩場とかを走るスピードとか。こんな登山道みたいな上りを登るんだっていうところは、マウンテンバイクならではの魅力だと思うので、そういったところを多くの人にみていただきたいですね」

安里さんは、自分の力を出し切るために、心がけていることが二つある。一つは、自分を追い込みすぎないこと。勝ちたい思いが強すぎると、本来の力が発揮しきれない場合があるという。もう一つは、体が動く限り諦めないこと。走り終わった後に「もうちょっと走れたんじゃないか」と後悔したくないからだ。「(自分の力を)限界まで出し切らないといけないんで、すごくきつくて嫌なんですけど、でも出し切らないと多分後悔するんで」

そんな安里さんを父の織部(おりぶ)さん、母の千夏子(ちかこ)さんは、マイペースでストイックだという。「きつい練習してるなと思うんですけど、決めたらそれを淡々とこなして」(織部さん)

「二十歳くらいだから、映画を観に行ったり、買い物に行ったりっていう感覚が、やっぱり自分たちもそのころあったから、『そういう時間を持ったら?』っていうんですけど、『いや、僕は競技以外でトレイル走りに行ったり、そういう時間が自分にとって楽しめる時間だから』って」(千夏子さん)

織部さんと千夏子さんは、普段の練習だけでなく、レースに同行してサポートもしている。その関係性は、親子というより、選手とチームスタッフに近い。「なぜか敬語ですよね。スタッフだから(笑)。『ありがとうございます』とか『よろしくお願いします』とか」(千夏子さん)

「同じチームのスタッフの一人みたいな感じ。我々もそう思って動いているんで」(織部さん)

安里さんは、吹雪の日でも「別に」と気にせず練習に行くという。いつも通り、やることをやる。ご両親も認める安里さんのすごさだ。しかし安里さんは、淡々と話す。白馬村の環境から得られるものも大きいと。「こういう自然が豊かな場所で練習できるのは、とてもいいと思ってるので。自然の中に入って感覚がよくなっていくのを求める感じですかね。寒さも含めて、体に負荷の高い環境なので......すごくいいんじゃないかなって思っていますね」。強くなることに対して貪欲だ。

安里さんのストイックさは、どこから来ているのか。ご両親は、次のように語る。「小さいときは、ああみえて体が結構弱くて。運動でこんな感じになるとは本当に思っていなかったですね。『運動できなくても生きていればいいか』みたいなことが一回あったんで。そういうことがあったから、辛い練習もどこかで楽しめてるのかなあって」(千夏子さん)

「そういう状況(辛い練習)を乗り越えられるっていうのは、あるかもしれないね」(織部さん)

マウンテンバイクのクロスカントリー競技は、日本人選手がワールドカップでトップテンに入ったことがない種目。安里さんの目標は「(世界で)トップテンに入って、マウンテンバイクがどんどん有名になって、盛り上がっていくこと」だという。

東京2020オリンピックは、国内にマウンテンバイクをアピールする絶好の機会となるはずだ。「(東京開催が)決まったとき、まだそこまで明確に行くっていう目標はなかったんですけど、今はしっかり東京2020オリンピックに出られるように、練習していこうっていうふうには思ってますね。(東京2020オリンピックは)日本でやるレースなので、出場して、いい走りができるように」(安里さん)

家族のサポートと長野の自然を力に変えて。東京2020オリンピックに向かって、安里さんは、ギアをあげる。

▼インタビュー映像
僕が世界でトップ10に入って、この競技を日本で盛り上げていくことが目標。

▼ビューティフルジャパン 長野×マウンテンバイク
https://panasonic.jp/bj2020/nagano/

ビューティフルジャパン公開日:2018年06月7日


Panasonic
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「ビューティフルジャパン」は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向かって、この美しい国をひとつにするプロジェクト。日本全国のアスリートたちのチャレンジを応援していきます。