ひとりひとりの2020に出会う。

2020年という、日本にとって特別な1年に向けて
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ここでの出会いと発見を、
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それが、“みんなの2020”です。

東京2020オリンピック・パラリンピック開催まで

2020.02.13

超えろ、みんなで。目標は、金メダル20『TEAM PARALYMPIC JAPAN』記者会見が行われた

パラリンピック開幕まで200日となった2月7日、JPC(日本パラリンピック委員会)は、東京2020パラリンピック競技大会で日本代表選手団と応援する人々が一つであるという『TEAM PARALYMPIC JAPAN』を根幹に掲げ、スローガンを「超えろ、みんなで。」とし、JPC初のチームマークを発表した。
大会の大成功と、2021年以降のパラリンピックムーブメントの継続、共生社会の実現を目指す方針をあらためて示した。

発表プレゼンは、日本選手団団長河合純一と車いすテニス国枝慎吾(ユニクロ)が行った。

河合純一日本選手団団長は、「200日となると、選手はもっと練習をやっておけばよかったとか、最後の選考戦にむけ、いろいろな思いがよぎると思う。選手団を預かる身として皆さんと目標を共有し、可能性を高めるチームをつくっていきたい」とリーダーシップを示した。

JPC初のチームマーク

今月に入り、メルボルンでの全豪オープンテニスで10度目の優勝を果たした国枝慎吾(ユニクロ)は「いよいよ迫ってきているという実感はありますが、今シーズンの車いすテニスは、全仏オープン、ウィンブルドンとあり、パラリンピックはそのつぎに控える大会。自分自身への東京での期待は、予想を上回るプレーを見せたい。自分のファンになってもらうことも嬉しいが、海外のライバルにもすばらしい選手がいるのでファンになってほしい」と力強く語った。

パラリンピックでの金メダル目標「20個」

また、この日、JPC副委員長・高橋秀文氏は日本選手団の金メダル目標を「20個」とすることを発表した。
「リオ大会は、銀10個、銅14個、合計24個で金メダルはなかった。この目標は、JPCがビジョンとして掲げてきた目標が世界7位であること、2016年に選手強化支援の目的でスポーツ庁が発表した「鈴木プラン」、幅広い分野の有識者との議論、選手のレベルを踏まえた総合的な議論により決定した。高めいっぱいのストライク、チャレンジングなボールを投げた目標だと思うが、けして気合と根性ではない」と高橋氏は話した。

フォトセッション。左から河合純一団長、高橋秀文JPC副委員長、国枝慎吾

河合氏は「高めの目標と認識しているがまったく不可能ではない。できないこと、難しいことに取り組んでいくなかで最高のパフォーマンスをみせていく。私が、誰かがということではなく、チームジャパンとして。あらためて選手が最高のパフォーマンスを発揮した結果として、200日後の大会にむけ1日1日、1分1分を大切にメダル目標を達成したい」と締めくくった。

記者会見には選手代表で国枝慎吾が出席、ほか木村敬一(水泳)、岩淵幸洋(卓球)、上地結衣(車いすテニス)らのトップ選手がコメントを寄せている。

水泳 木村敬一(きむら けいいち)

今まで他の競技の選手たちと共にパラリンピックを戦うということは、あまり意識していなかったのですが、今回のプロジェク をきっかけに他競技の人たちとも高めあい、励ましあって東京2020パラリンピックを盛り上げていければと思っています。
私自身としては、今までとれていなかった金メダルの獲得を目標に、精一杯泳ぎたいと思っています。毎日、「昨日の自分を毎日超えていける」ように精一杯生きていかなければいけないと思っています。

卓球 岩渕幸洋(いわぶち こうよう)

パラスポーツ全体を盛り上げていくために、競技の枠を超えた横のつながりを強化していけたらなと思います。パラスポーツに取り組む人は色々な人がいますし、このマークを見て、多様性にあふれるスポーツだということが伝わればいいなと思います。
僕が 「超えるべきもの」として挙げているのは金メダルです。金メダルを獲るだけではなくて、金メダルを獲った先にパラスポーツを発展させていけるような、そんなパ ォーマンスをしていきたいと思います。

車いすテニス 国枝慎吾(くにえだ しんご)

このマークには色々な赤色がありますが、パラリンピックという色々な障害の方が集まった大会なので本当に合致すると思います。もちろん金メダルを目指していますし、日本中の注目を集める大会になると思うので、これを機にパラリンピックに一人でも多くの方が関心を持っていただけたらなと思います。
「超えたいもの」は昨日の自分です。周りの選手が日に日に強くなってきているので、いつも昨日の自分より強くなるということを掲げて練習しています。

車いすテニス 上地結衣(かみじ ゆい)

このマークは、一色でまとまっているわけでもなく、区切られているわけでもなく、グラデーションになっている色合いがすごく綺麗だと思いました。
対戦相手がいる競技なので対戦相手を超えなければいけない。現在、特に自分が苦戦しているのが世界ランキング 1 位の選手なので、その選手を超えたいです。リオ大会では車いす日本女子として初のメダルを獲得することができましたが、嬉しさよりも悔しい気持ちや、その過程でしんどかったなと思う場面の方が多くありました。そうした気持ちを全部ひっくるめて「これまでの自分自身、全部を超えたい」と思います。

「TEAM PARALYMPIC JAPAN」は、日本選手団だけでなく、応援する人々やメディアで発信する皆さんも一つのチームであるという意味。掲げた目標に向かい、「超えろ、みんなで。」

(ロゴ、スローガンの画像および選手の公式コメントはJPC提供)

(文・写真 佐々木延江)

〈この記事は、パラフォトにて2020/02/08に掲載されたものです。〉


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2000年シドニーパラリンピック写真配信をきっかけに国際障害者スポーツ写真連絡協議会のNPOメディアプロジェクトとして発足。パラリンピック・ムーブメントの発展を願う有志の記者、写真家による取材発信活動。