ひとりひとりの2020に出会う。

2020年という、日本にとって特別な1年に向けて
スポーツを通じた絆を、
競技を支える人たちのドラマを、
世界に誇る日本の文化や芸術を、
誰もが参加できる社会貢献のあり方を、
さまざまな視点で切り取り、伝えていく。
ここでの出会いと発見を、
ひとりひとりが日本の未来を考えるきっかけに。
それが、“みんなの2020”です。

東京2020オリンピック・パラリンピック開催まで

2021.08.26

車いすラグビー初戦、日本は劇的な逆転勝利!その裏で......敗れたフランスの燃え上がる闘志

東京パラリンピックは第1日の夜、車いすラグビーの予選4試合が行われた。
初の金メダルを目指す日本(世界ランク3位)は、フランス(同6位)と対戦。第4ピリオド終盤の残り3分45分から逆転劇を演じ、53‐51で初戦を勝利で飾った。

劇的勝利に貢献した、副主将の羽賀。主将の池は「(羽賀は)頼もしくなったなぁ」 写真・秋冨哲生

立ち上がりの日本は固さが続いた。ティップオフを奪われ先制点を許すと、続くパスミスで連続失点。
守備に定評のあるフランスの徹底的なマークもあり、終始1点から2点のリードを許す展開が続いた。

しかし、残り3分28秒。相手のファウルで日本に渡ったボールから、副キャプテンの羽賀理之(2.0/AXE)がトライを決め、この試合ようやく逆転に成功。残り35秒でも、キャプテンの池透暢(3.0/Freedom)から投げられた高さのある難しいボールを、羽賀がトライライン際でのけぞってキャッチ。そのままトライに持ち込んで逆転勝利に導いた。

「いい形を作ってくれたので、決めるだけだった」と振り返る、持ち点2.0の羽賀。2018年世界選手権での金メダル獲得に貢献した「3-3-2-0」のラインが躍動した。
明日の戦いは、今日オーストラリア(世界ランク1位)を破ったデンマーク(同7位)。初戦で勢いをつけたチーム同士の対戦で、走り負けないように気持ちを見せるのみだ。

3年後は自国開催で金メダル宣言!HIVERNAT Jonathan 写真・秋冨哲生

敗れたフランスのキャプテン、Hivernat Jonathan(持ち点3.0)は、今日の試合で両チーム最多の31トライを決めた。「日本は第3、第4ピリオドの追い返しがすごかった。フランスは追いつかれても戦術を変えることをしなかった」と悔しさをにじませた。明日はオーストラリアとの戦いが待ち受けており、「特にオフェンスにはフォーカスしていきたい。どの試合も接戦が多かったので、勝ち切りたい」と前を向いた。

フランスは、2024年パリパラリンピックのホスト国となり、強化が進んでいるチームだ。Hivernatは、「僕たちは世界の中でもいいチームだと自負しているし、3年後は自国開催でキャプテンとして金メダルを取ることが夢だ」と語る。先を見据えて進化を続けるフランスが、まずは東京パラリンピックで明日以降どんな戦いを見せるのか、注目だ。

(取材・文/丸山裕理)


パラフォト
パラフォト

2000年シドニーパラリンピック写真配信をきっかけに国際障害者スポーツ写真連絡協議会のNPOメディアプロジェクトとして発足。パラリンピック・ムーブメントの発展を願う有志の記者、写真家による取材発信活動。