ひとりひとりの2020に出会う。

2020年という、日本にとって特別な1年に向けて
スポーツを通じた絆を、
競技を支える人たちのドラマを、
世界に誇る日本の文化や芸術を、
誰もが参加できる社会貢献のあり方を、
さまざまな視点で切り取り、伝えていく。
ここでの出会いと発見を、
ひとりひとりが日本の未来を考えるきっかけに。
それが、“みんなの2020”です。

東京2020オリンピック・パラリンピック開催まで

2017.12.05

初めて本義足をつけてから18年の時を経て タイムスリップ写真館:鈴木徹

日本人初、義足のプロアスリートで、5大会連続パラリンピックに出場した鈴木徹選手。鈴木選手は1999年、事故により右足を切断。リハビリ退院直後、本義足を合わせに行った(公財)鉄道弘済会 義肢装具サポートセンターでの1枚を、現在の鈴木選手で再現しました。撮影場所は、鈴木選手が現在も通っている同じ施設。移転をしたものの、当時のリハビリ器具が残っていました。

1999年→2017年【1000 DAYS TO GO! COLLECTION 編集部】

1999年/19歳

【1000 DAYS TO GO! COLLECTION 編集部】

――当時頑張っていたことは?

ジョギング。やっと歩けるようになった頃だったのですが、ハンドボール推薦で入った大学に戻るために体づくりから始めていました。

――当時の悩みは?

走りたい気持ちに体がついてこなかったこと。義足をつける部分は皮膚が弱くて、血が出てしまうこともしばしば。気持ちはあれど、思いっきり走る練習ができなかったんです。

――当時誰にも負けないと思っていたことは?

スポーツに対する熱意。リハビリ中の患者は気が滅入っている人がほとんどだと思います。でも僕は早く復帰したくて、やりたいことがたくさん。いつもは患者に対して活動の提案をする義肢装具士の臼井(二美男)さんにも、僕は練習を止められるくらいでした(笑)。走る練習ができないときは、水泳をするなど上半身のトレーニングをしていました。

――当時一番悔しいと思っていたことは?

トレーニングの一環で行っていたバスケで、リバウンドに行けなかったこと。義足が動かなかった。足があればいけたのに......。その時に、義足になった自分の現実を実感しました。

――当時一番大切にしていたことは?

弱った心を家族や友だちに見せないこと。足が痛くても「痛くないよ」と言って、これ以上心配はかけたくないと思っていました。

――当時の夢は?

義足をつけて、ハンドボール選手として復帰する。

18年の時を経て......

2017年/37歳

【1000 DAYS TO GO! COLLECTION 編集部】

――今頑張っていることは?

陸上とお父さん。小学校5年生と2年生の息子がいて、2人ともスポーツをしています。父親としては仕事を見せることが大事だと考えていて、大会に連れて行くなど、スポーツの楽しさ、面白さ、格好良さを見せるようにしています。

――今の悩みは?

ないですね。あえて言うなら、いつまで競技を続けられるかということくらい。

――今誰にも負けないと思っていることは?

ジャンプを突き詰めることへの思い。バスケットボール、ハンドボール、高跳びというジャンプが重要な競技をしてきた中で、どうしたら質の良いジャンプができるのか、技術や走力、筋力などさまざまなアプローチからジャンプのことを飽きずに考えています。

――今一番悔しいと思っていることは?

去年のリオパラリンピックでメダルが取れなかったこと。今年の世界陸上では201cmで銅メダルだっだけれど、同じ記録が出せていたらリオでは3位......。リオでは195cmと中途半端な結果に終わってしまいました。

――今一番大切にしていることは?

家族との時間を長くすること。遠征や合宿が多いのですが、土日はなるべく子ども達と一緒に行くようにしています。

――今の夢は?

2020年東京大会で金メダル。

鈴木徹(すずき・とおる)

1980年5月4日生まれ、山梨県出身。駿台甲府高校時代、ハンドボールで国体3位という成績を残したが、卒業前に交通事故により右足を切断。リハビリがきっかけで、走り高跳びを始める。日本人初の義足のプロアスリートとなり、2000年シドニーパラリンピックに出場して以降5大会連続入賞。


▼ライタープロフィール

1000 DAYS TO GO! COLLECTION 編集部
「1000 DAYS TO GO! COLLECTION」は、「スポーツナビ」と「Tokyo graffiti」が共同編集するコラボ特設サイトおよびブック。この特別編集コンテンツは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催まで1000日前の節目となる10月28日(土)と11月29日(水)の両日をつなぐ約1カ月間に行われるさまざまなイベントや、そこに集う来場者、アスリート、アーティスト、関係者等あらゆる人々を「1000の出会いと1000の想い」をテーマに取材し、記事化します


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