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東京2020オリンピック・パラリンピック開催まで

2019.08.01

東京2020大会で採用 関係者約30万人を見極める「顔認証システム」とは?

日本電気株式会社(NEC)は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、東京2020大会)において、同社が開発した顔認証システムを納入する。アスリートをはじめとした約30万人もの大会関係者の入場時における本人確認に顔認証システムが使用されるのは、オリンピック、パラリンピック競技大会において史上初となる。同社は東京2020大会において、パブリックセーフティ先進製品(生体認証、行動検知/解析、ドローン)、ネットワーク製品(SDN、有線ネットワーク、無線ネットワーク)カテゴリーのゴールドパートナーとなっている。

(提供:NEC)

世界3大スポーツイベントに挙げられるなど、オリンピック、パラリンピック競技大会では非常に多くの大会関係者が開催都市を訪れることになる。従来は目視による本人確認が実施されており、なりすまし入場や確認待ち行列が発生するリスクがあった。

東京2020大会の特徴として、競技会場が各地に分散していることがある。過去大会においては複数近接する競技会場を一つにまとめたオリンピックパークを設けており、入場に際して一度セキュリティチェックを実施すればよかったのに対し、東京2020大会ではそれぞれの会場において毎回セキュリティチェックを行う必要がある。

また、数多くの競技会場が都心に配置されていることも特徴の一つだ。そのため、来場者が並んだり、セキュリティチェックを実施したりするためのスペースを確保するのが難しく、猛暑による熱中症などのリスクにも直結することになる。

そこで東京2020大会では、40を超える競技会場、選手村、IBC(国際放送センター)、MPC(メインプレスセンター)など全会場において、アスリート、運営スタッフ、ボランティア、報道関係者など約30万人の大会関係者の本人確認に、NECの顔認証システムが採用されることになった。

NECが東京2020大会に向けて目指していることを、東京オリンピック・パラリンピック推進本部 パブリックセーフティ事業推進グループ部長、山際昌宏氏はこう話す。

「オリンピック、パラリンピックという大会は、世界中の注目が集まる一大スポーツイベントになります。当然、テロ等への脅威への対策が必要になるのですが、例えばサミットのように厳重な警備をすればいいというわけにはいきません。リオデジャネイロ大会へ視察に行きましたが、軍隊や軍警察が銃を持ってあちこちに立っていたんですね。これでは、せっかく世界中から多くの方々が訪れているのに、その熱気や感動が損なわれてしまうのではないかと感じたのです。そこで、東京2020大会においては、生体認証・行動検知/解析などの最先端テクノロジーを活用して危険を未然に防止することはもちろん、"さりげない"警備を実施することで、人々の熱気や感動をしっかり守りたいと考えています」

大会関係者の会場入場時における顔認証システムの採用は、東京2020大会の円滑な運営を実現するうえで大きな期待が寄せられている。

「従来のような目視による本人確認では、似ている顔を瞬時に正しく判別することは簡単ではありません。顔認証システムを使用することで高精度の本人確認や確認時間の大幅な削減が実現し、安全・安心で、現場の混雑・混乱を防ぐストレスフリーなセキュリティチェックが可能になります」

具体的には、ICチップを搭載したIDカードと事前に登録した顔画像をシステム上でひも付けし、入場レーンに設置された読み取り機に着券することで本人確認が完了するため、スムーズにゲートを通過できる。「駅の改札のようなイメージ」と山際氏が話すように、一つの事例では、これまでの目視による入場確認の運用と比較して約2.5倍以上のスピードで本人確認を実施することが可能になっている。

「オリンピック、パラリンピックでは万が一のことが許されません。私たちNECの顔認証技術は、NIST(米国国立標準技術研究所)主催のベンチマークテストで4回連続世界1位の評価を獲得し、顔認証をはじめとする生体認証技術は世界70カ国以上で導入されています。IOC(国際オリンピック委員会)からもそうした実績を高く評価していただいたものと考えています」

(提供:NEC)

またNECでは、東京2020大会の成功だけでなく、東京2020大会をきっかけに、安全・安心で効率・公平な都市の実現に寄与していきたいという。

「NECの生体認証は、顔認証だけでなく、指紋や指静脈、声、虹彩、耳音響などさまざまな技術を組み合わせることで、高精度なセキュリティが可能となっています。実際、犯罪捜査や出入国管理、さらにはエンターテインメント分野まで幅広く展開されており、世界50の空港に導入されています。さらには映像分析による意味付けを付加することで、セキュリティという範疇を超えた、新たな価値の創出を目指しています。安全・安心は守られて当たり前という世界を実現したうえで、例えば顔認証・生体認証を活用して"顔"で物を買えたり、改札を通ったりすることもできるようになりますし、混雑の緩和や災害など緊急時の誘導にも役立つようになります。他にも、迷子のときには両親の顔情報を頼りに一緒にいた頻度が高い人を検知し、その顔情報をもとにカメラの映像履歴から移動経路を推測することができますし、子供の写真があればそれをもとに探すこともできます。脅威への対策といったネガティブな側面だけでなく、近い将来にはこういったポジティブで便利な使い方をすることで、安全・安心で効率・公平な社会づくりをしていきたいという思いが強いですね」

人々に気付かれることなく守る。それが、最高の安全であり、サービス――。NECの"さりげなさ"が、東京2020大会の熱気や感動を、そしてより良い社会を創り上げてくれるに違いない。


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