ひとりひとりの2020に出会う。

2020年という、日本にとって特別な1年に向けて
スポーツを通じた絆を、
競技を支える人たちのドラマを、
世界に誇る日本の文化や芸術を、
誰もが参加できる社会貢献のあり方を、
さまざまな視点で切り取り、伝えていく。
ここでの出会いと発見を、
ひとりひとりが日本の未来を考えるきっかけに。
それが、“みんなの2020”です。

東京2020オリンピック・パラリンピック開催まで

2019.09.10

ゴミ拾いもスポーツ? オリンピック・パラリンピックで考える環境問題とSDGs

(写真提供=Tokyo 2020)

「ゴミ拾い」は、ボランティア、社会奉仕活動の一環として企業やNPO、有志が行うものというイメージが強い。「ハロウィン後の渋谷でゴミ拾い」と聞いて、「いいことだ」と感じる人が大半でも自分で参加しようと行動に移すのはハードルが高いのも事実だ。
このゴミ拾いが、みんなで楽しんでプレーできるスポーツだったらどうだろう? そんなアイデアを形にしたのが、日本発祥のニュースポーツ「スポGOMI」だ。
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(東京2020組織委員会)でも、6月5日の世界環境デーに合わせてスポGOMI大会を過去3回開催している。

世界一地球に優しいスポーツ! スポGOMIとは?

(写真提供=Tokyo 2020)

「ただゴミを拾うだけじゃなくて、分別したら得点になる。ゴミ拾いはボランティアや奉仕活動のイメージが強いですけど、チームを組んでみんなで力を合わせて競い合いながら楽しめるところはまさにスポーツですよね。オリンピック・パラリンピックは"持続可能性に配慮した大会準備、運営"を掲げていますから、こうしたコンセプトともピッタリでした」

スポGOMIは最大5人1組のチームで制限時間内に定められたエリアでゴミを拾い、その質と量でポイントを競い合うスポーツ。「スポーツで、街をキレイにする!」をテーマにした世界一地球に優しいスポーツだ。

東京2020組織委員会・広報局広報部・国際広報担当課長の小倉大地雄さんは、組織委員会として、スポGOMI大会を開催した理由についてこう語る。

「スポGOMIを立ち上げた一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブ(旧・一般社団法人日本スポーツGOMI拾い連盟)の馬見塚健一代表理事と一緒に働いていたことがあって、スポGOMIの存在は以前から知っていました。組織委員会としてオリンピック・パラリンピックが環境や社会、経済の持続可能性に取り組んでいることからスポGOMIをみんなで一緒にやることを発案したんです」

持続可能な開発目標(SDGs)にもコミットするオリンピック・パラリンピック

(写真提供=Tokyo 2020)

東京2020大会では、「Be better, together /より良い未来へ、ともに進もう。」という持続可能性コンセプトを掲げている。
2015年に国連が採択した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」では「持続可能な開発目標(SDGs)」が設定され、SDGsという言葉がさまざまな分野でキーワードになっている。もちろん、スポーツの祭典である以上に世界中の人たちが集うオリンピック・パラリンピックは、「持続可能性」においても重要な役割を担うことになる。

すでに東京2020大会で授与されるメダルを全国の使用済み携帯電話などの小型家電の金属をリサイクルしてつくる「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」や、使用済みプラスチックを再利用した「使い捨てプラスチックを再生利用した表彰台プロジェクト ~みんなの表彰台プロジェクト~」などが実施されている。

地球環境については私たち一人ひとりが考え、行動しなければいけないことが多く、東京2020大会のSDGsにかかる項目は多岐にわたる。こうした気運をさらに醸成しようというのが、2017年から3年連続で行われている「世界環境デー 東京2020スポGOMI大会」だ。

オリンピアン、パラリンピアンも参加! 東京2020が環境問題を考えるきっかけに

2019年、サーフィン会場となる釣ヶ崎海岸でスポGOMIに参加した川合美乃里選手(左)、高橋健人選手(中央)、田中英義選手(右) (写真提供=Tokyo 2020)

2017年に行われた1回目の大会にはスペシャルゲストとして、オリンピアンである荒井広宙選手(競歩/リオ2016大会銅メダリスト)、谷井孝行氏(競歩/アテネ2004大会、北京2008大会、ロンドン2012大会、リオ2016大会/引退)、森岡紘一朗選手(競歩/北京2008大会、ロンドン2012大会、リオ2016大会)とパラリンピアンの上原大祐氏(パラアイスホッケー/トリノ2006大会、バンクーバー2010大会銀メダリスト、平昌2018大会/引退)が参加。

自転車競技(BMXフリースタイル、BMXレーシング)やバスケットボール(3x3バスケットボール)などのアーバンスポーツが開催されるエリアで行われた2回目の大会には、大池水杜選手(自転車競技 BMXフリースタイル)、溝江明香選手(ビーチバレーボール)、根岸夢選手(3x3バスケットボール)、上原大祐氏も参加した。

2019年の第3回大会は国連広報センターの協力を得て、セーリングの競技会場となる江の島(神奈川県藤沢市)およびサーフィンの競技会場となる釣ヶ崎海岸(千葉県長生郡一宮町)の2カ所で同時に開催。
江の島会場では地元藤沢市のチーム・湘南サンズに所属する3x3バスケットボールの小沼めぐみ選手、元プロバスケットボールプレーヤーの石田剛規氏、水泳オリンピアンで現在は東京2020組織委員会職員でもある伊藤華英氏が参加。サーフィン会場となる釣ヶ崎海岸会場では、プロサーファーの川合美乃里選手、田中英義選手、高橋健人選手が参加している。

「オリンピック・パラリンピック競技のアスリートにもご協力いただいています。アスリートの方々にも、スポGOMIを通じて普段自分たちがプレーする会場などの環境にも意識が向くようになったと言ってもらっています」

参加したアスリートはもちろん、地元住民や関係団体の方々、大学生や各自治体職員、東京2020スポンサー企業、東京2020組織委員会職員などが競い合い、楽しみながらゴミを拾う様子はまさにスポGOMIのテーマ「スポーツで、街をキレイにする!」を体現している風景。いよいよオリンピック・パラリンピック開幕直前となる来年の6月5日の世界環境デーでも第4回大会を計画中。

「アスリートやスポーツに関わる人だけでなく、大会を観戦しに来る人、メディアを通じて視聴する人たち、世界中の人たちが注目するオリンピック・パラリンピックが、スポーツの祭典としてだけでなく、世界をより良くする、何かを始めるきっかけにできたらいいなと思っています。スポGOMIをやってみた人たちの笑顔を見ていると、これもスポーツの力の一つなんだとあらためて思いました」


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